刀ができるまで

>刀の手入れと保存

1本の刀ができるまではおよそ15〜20日かかります。
3振り造って1振りでき上がれば上出来と言われています。
それゆえ、職人は失敗しないよう精魂込めて刀をつくりますので、
刀の魂がこもるとまで言われております。
今回は刀がどのようにして出来るか紹介したいと思います。

材料紹介

刀の材料は玉鋼です。
弾鋼はたたら製鉄によって砂鉄を熱してできたものです。

工程その1:素材の作成

まずは玉鋼を熱して平たく打ち伸ばします。

それを小さく割ってかけらにします。
玉鋼は堅いものと軟らかいものがあるので、
かけらの断面を見て、これを選別します。
刀は2層構造になっていて、軟らかい鋼、これを心鉄(しんがね)というが、
これが内側に有り、それを堅い鋼、皮鉄(かわがね)で包んでいます。
この2層構造によって、日本刀の特徴である「折れず曲がらずよく斬れる」が実現するのです。

工程その2:鉄打ち準備

細かくした玉鋼から良いものを選んで、同様の質の鋼で作った台の上に並べます。
その1で選別した軟らかい鋼と堅い鋼のもの2通り準備し、
台の上に鋼を並べ積んだら酸化を防ぐため、半紙等にくるんでわら灰と泥で覆います。

工程その3:火床(ほど)に入れる

台の上に積んだ鋼を火床に入れ熱します。
鋼のかけらを鍛接するために鞴(ふいご)で風を送り、火を燃やして気温まで待ちます。
これを積み沸かしといいます。
炭には石炭を使うのだが、これを細かく且つ均一に切るには長い鍛錬が必要です。
炭切りは一般的に弟子の仕事だといいます。

工程その4:いよいよ鍛錬

火床に入れた鋼を充分に熱し、向鎚で軽く押さえる様に叩いて鍛接します。
叩く事で不純物や空気を飛ばしながら鋼を伸ばし練り上げるのです。
この工程が日本刀に相応しい粘りのある鉄を生み出します。
弟子がいる場合、向鎚で鋼を叩きますが、
一人の場合はベルトハンマーという機械を使用するそうです。
始めのうちは焼けた不純物が激しく飛び散り、これが打ち手の体に当たって
火傷だらけになるといいます。
叩いては延ばし、タガネを入れて鋼を真二つに折り、また叩いては延ばします。
これを何度も繰り返し、鉄を練っていきます。
心鉄と皮鉄それぞれを同じように鍛錬します。

工程その5:心鉄と皮鉄を合わせる

心鉄と皮鉄の鍛錬が終わったら、心鉄は平たくし、皮鉄はU字型に曲げます。
その後心鉄を包むように皮鉄を合体させます。

工程その6:素延べ、火造り

火床の火で熱しながら少しずつ打ち延ばしていきます。
この段階で刀の形である厚みや長さなどがほぼ決まる大事な工程です。
素延べで形を作ったら、次に刀となる部分を打ち出す火造りを行い、
手鎚だけで刀を打ち出していきます。

工程その7:焼き入れ

刀の形ができたら、いよいよ焼き入れです。
焼き入れ時に刀に反りをつけ、刀を丈夫にする工程です。
失敗する事も多く、刀にひびが入ったり、曲がったりもする難易の高い工程であるといえる。
まずは刀身に焼刃土(やきばっち)と呼ばれる粘土を塗ります。
刃文の形はこの粘土の置き方で変わります。
その後火床で刀身を均等に熱し、熱した刀身を水に入れて急冷する。
すると粘土を薄く塗った刃の部分が膨張し、刀に反りがつきます。
この時の温度管理が難しく、割れやひびが入ってしまう事が多いといいます。

工程その8:研ぎ

最後に形の完成した刀を研ぎに出します。
茎に銘を入れれば完成です。